自分でできるSEO - 内部対策

4.2 タイトルタグ

タイトルタグの役割は?

タイトルタグは、SEOの内部最適化(ページの最適化)において最も重要な要素です。理由は次の通りです。

1. 検索エンジンはタイトルタグ内の文字列を重視します

検索エンジンがWebページの内容を解析する際に、最も重視する文字列がWebページの表題を示すタイトルタグ内の文字列です。タイトルタグ <title>~</title>は、<head>~</head>内に記述されます。

私たちの日常生活において文章につける「表題」(タイトル)は通常、その文章全体の趣旨や内容を指し示すものであり、その文章において重要な言葉も当然盛り込まれることが多くなります。
例えばあるレポートの表題が「ケータイビジネスの最新情勢」とあれば、きっとこのレポートは携帯電話ビジネスを話題にしたレポートであって、決してアイドルを話題にしたレポートではないはずです。

つまり、各ウェブページが何について記述されているか、何のキーワードと関連性のあるページなのかを判断する際に最も注目したい箇所がタイトルタグになりますから、検索エンジンもこのタグ内の文字列を重視するわけです(検索エンジンは、私達人間が作成したコンテンツの内容を適切に読み取るために、重要そうな言葉が出現する箇所を特定する、ということに注目して下さい)。

2. ユーザーはタイトル(見出し)を見てクリックする

タイトルタグに記述した文字列は、検索結果一覧に表示される見出しの文字列としても利用されます。ユーザーが検索結果一覧ページにおいてどのリンクをクリックするか、その判断に影響を与えるのは「掲載順位」「見出し」「説明文」(Googleではスニペットと呼ぶ)の3つです。つまり皆さんが狙っている検索キーワードで上位に表示されても見出しや説明文が不適切 - クリックした先に自分が探している情報があるとは思えない - 場合はクリックされないということです。

米国で行われた調査によると(これは検索連動型広告に関連したものでしたが)、「関連性あり」の判断基準としてサマリー(説明文)をあげたユーザーが67%いるのに対してタイトルは13.8%。一方「関連性なし」の判断基準としてタイトル(見出し)をあげたユーザーが56.2%います。つまりタイトルを見て不必要な情報をフィルタリングし、説明文を読んで欲しい情報があるページのリンクを探しているということです。

以上のように、検索ユーザーにクリックしてもらうためには、タイトルと説明文が重要なのです。

タイトルタグの記述方法 7つのポイント

1. ページ毎に固有のタイトルタグをつけること

サイト内の全てのページに「株式会社○○○○」と会社名を入れているなど、全ページに全く同じタイトルタグを記述していたり、そもそもタイトルタグを記述していないというのは致命的です。先述したようにタイトルタグはそのページの表題です。必ずページ毎にユニークなタイトルをつけてください。

ただし、例えば当サイトのように全ページの最後にSEM R というサイトID(後述)で同じ言葉を入れるのは問題ありません。

2. 検索上位にヒットさせたいキーワードを入れる

タイトルタグ内の文字列を検索エンジンが重視しますので、皆さんが上位表示を狙っているキーワードは必ずタイトルタグに記述をしてください。Google で「レンタルサーバ」や「コエンザイムQ10」と検索してみてください。どのページもキーワードがタイトルタグに入っていますね。タイトルタグに検索にヒットさせたいキーワードを入れるのはSEOの基本中の基本です。

3. ターゲットキーワードを何度も入れればいいわけではない

「検索上位を狙っているキーワードを入れましょう」と書きましたが、数を多く記述すれば上位に表示されやすくなるわけでもありません。タイトルタグ内に含んだキーワードの数と順位上昇に相関関係はありません。従って、タイトルタグの役割の2つ目で触れたように、検索結果に表示された際にユーザーがクリックしたくなるかどうかという観点で、”見出しとして自然な形で”記述をするように心がけて下さい。この文章を読んでいる皆さんの中には「何個入れればいいのか?」と疑問に思っている方がいるかも知れませんが、個数の正解はありません。日本語として、文章として、見出しとして自然なものを入れてください。見ているのは検索エンジンというロボットだけでなく「人」もいることを忘れないで下さい。

4. キーワードはできるだけ先頭に

タイトルタグ内に入れるキーワードの位置は、基本的には”できるだけ先頭に”いれるように心がけます。これも最初の一文字目の方がいいのか五文字目の方がいいのか、それは言葉が変わればベストなものは変わりますから正解はありません。3. で触れたのと同様、見出しとして見た場合に自然なものになるようにという観点と”できるだけ先頭に”という観点から見て適切だと思われるものをタイトルタグに入れるようにしてください。

5. ページコンテンツで触れていないキーワードは入れないこと

一昔前の整形美容外科で特に多かったのですが、例えば全ページに「○○○美容外科 - 美容整形、豊胸術、プチ整形、わきが、脂肪吸引、レーザー脱毛」といったように、検索にヒットさせたいキーワード全てを記述する、つまり”サイト”でヒットさせたいキーワードを全ページに埋め込んでいるSEOが散見されました。しかしこれは検索エンジンマーケティングの観点からいえば正しいSEOとはいえません。

タイトルタグに入れる(SEOの観点からの)キーワードとは、”ページ”に対して関連性があるキーワードであって”サイト”ではありません。先の美容整形の例でいえば、「脂肪吸引」は脂肪吸引の説明をした固有のページをランディングページ(検索結果に表示されたリンクをクリックしてユーザーが最初に閲覧するページのこと)とするべきですし、同様に「プチ整形」と検索したユーザーにとって表示すべきランディングページはプチ整形について記述したページです。

つまり、単に自分がどのキーワードで上位に表示させたいかだけでなく、そのキーワードで検索したユーザーをどのページに誘導したいのかを考えれば、ページ上で全く触れていないキーワードをタイトルタグに入れても意味がないのです。

私たちはSEOを「検索上位に表示させるため」に行っているのではありません。サイトを開設するに当たって何らかのゴール(商品の販売、人材登録、申込み等)が設定されており、それを実現するための集客・広報手段としてSEOを利用しているはずです。単に検索エンジンに上位表示させることだけを考えず、誘導してきたユーザーに対して何の情報を見せるべきかという、LPO(ランディングページ最適化)の考えも必要です。

6. タイトルタグとページコンテンツに一貫性を

タイトルタグにキーワードを入れただけで、そのキーワードで検索エンジンの上位に表示されるわけではありません。タイトルタグというのはページの内容と照らし合わせて、それに相応しい表題としてあるものです。タイトルタグにターゲットとするキーワードを入れるのであれば、そのキーワードの話題と関連のあるコンテンツを記述するようにして下さい。キーワードと無関係なコンテンツをページにいれても検索エンジンにヒットすることはありません。タイトルタグとページのコンテンツは相互に関連があるということです。

7. 会社名を入れるかどうかは知名度次第

例えば私が現在所属しているアイレップという会社のサイトは全ページタイトルタグの末尾に「[SEMインテグレーター アイレップ]」という文字列を入れています。同様にEコマースサイトのアマゾンも全ページの先頭に Amazon.co.jp という文字列を入れています。これはサイトIDを示しています。

このサイトIDをどこに入れるか、つまり一般の企業であれば会社名(またはサイト名)をどこにいれたらいいかという相談を受けることがあるのですが、これは知名度次第です。つまりブランドパワーがあれば先頭に入れてもいいでしょうし、それがない、あるいは別の理由で先頭に入れられないなら末尾に入れてばいいのです。例えばアマゾンは全ページの先頭に Amazon.co.jp: という文字列を入れているアマゾンは先頭に入れたほうがいい例です。Amazon.co.jp というブランド力でクリックを誘引できるからです。

W3C Markup Validation Service

Markup Validation Service はWorld Wide Web Consortium (W3C) によって作られた、HTMLドキュメントがHTMLやXHTML標準へ準拠しているかどうかを検査するためのサービスである。[出典:Wikipedia ウィキペディア

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